もくじ
ペーナ宮殿とは
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ペーナ宮殿はその昔、王家の人たちの夏の避暑地として使われていましたが、現在でも公的な場所として使われています。
シントラはリスボンから車で30分程と、とても近いのにも関わらず夏でもとっても涼しいんです。
観光の際は上着を持参するようにしましょう。
入場
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スペインの大型連休と重なってしまったこの日は、チケットを事前に購入していたにも関わらず、入場するのに30分並びました。
割り込みをしようとしてくるお客さんもいるので、強い気持ちで排除しましょう!笑
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先が見えない大行列。
ディズニーランドかよ・・・
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シントラ内を走る電車。
可愛いです。
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入場後は園内のマップなどを確認することができます。
こちらがペーナ宮殿のミニチュア。全貌を確認することができます。
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園内マップ。
全部回りたいところですが、ムーア城跡を上ってきたばかりだったのですでにHPは半分。
また別の日にでもゆっくり見学したいと思います。
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園内周遊バス
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画像が小さくて申し訳ないですが、園内を周遊するシャトルバスが出ています。
利用料は無料ですが、待ち時間が平均1時間とのことなので時間がある方向け。
営業・・・毎日
営業時間・・・9:30~18:00
乗車可能人数・・・8人
いざ!宮殿内へ!
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緑が気持ちいい石畳の階段を上り、宮殿を目指します。
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少し歩くと宮殿が見えてきます。
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ペーナ宮殿の正門に着きました。
立派な門構えです。
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やっと着いた~!と思ったら・・・
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宮殿内に入るのにまたもや行列が・・・
ちびちび食べていたサンドイッチが底をつきてしまい、お菓子などの軽食を持ってくるべきでした。
30分以上は待ったと思います。
待ち時間暇なので、うろうろしながら写真をパシャパシャ撮りました。
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列に並んでいると、小さな美術館みたいなものがありました。
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ガラスの反射が強くて見づらいですね。
昔の様子を絵に描いたものでしょうか。
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王家の家系図。
1511年にマヌエル1世によってシントラの頂上に建設された、ペナの聖母を崇拝するヒエロニムスという聖人の修道院。1834年に修道会から除名されたことをきっかけに放棄されることとなってしまったこちらの修道院を1838年にフェルナンド2世が買い取ることになりました。
その修道院は回廊を囲むようにして部屋が隣接されており、現在のペーナ宮殿の北の中心部に位置しています。隣接する部屋は、礼拝堂、教会の備品などを保管する聖具室、鐘楼(鐘を鳴らす塔)などです。
ここです↓
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修道院時代のゲストハウスなどは取り壊され新しく建設されました。
フェルナンド2世はこの古い修道院を手に入れたあと、修復をしましたが、現代のレポートによると当時の修理はとてもお粗末なものでした。彼は上層階全体を改築し、14人の修道士たちの一人部屋を大きな部屋に変え、1866年に偽の金庫で埋め尽くしました。
1843年頃、国王は大広間など、たくさんの広々とした部屋を備えた新しい建物を建設し、新しいキッチンブロックの隣に円形の砲塔を備えました。
↓ ↓ ↓ ここのことですね ↓ ↓ ↓
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建設は、地質学者でもあり、地理学者でもあり、鉱物学者でもある、ドイツ人のエッシュヴェーゲ男爵が指揮しました。1994年に行われた修復工事では、宮殿の外観を元の色に復元。古代の修道院ではバラ色、新宮殿はおうど色。
おうど色と言っていますが真っ黄色に見えるのは私だけでしょうか・・・
歴史的修道院をお城のような邸宅に変える際、フェルナンドはドイツのロマン主義に強く影響を受けていたこともあり、ドイツの様々なお城からインスピレーションを得たのではないかと言われています。
ロマン主義とは18~19世紀に起こった表現の自由を主張する芸術運動。
フェルナンドが参考にしたと言われているのは下記のようなお城です。
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色は全然違えど、形状や雰囲気は少し似てるかも・・・?
ペーナ宮殿の建設は1860年までには完了したものの、その後、宮殿内のインテリアにかなり時間がかかったようです。同時にフェルナンドは造園と植栽も命じ、ペーナ宮殿の周りのうねった道に石のベンチを置いたり、シントラの頂上の多湿の気候に合う植物を世界各国から集めました。
公園内でも興味深いのは、最西端に建てられた“喜びの家”と呼ばれる伯爵夫人の住宅。(下記画像参照)
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人里離れた夏の離宮として、2番目の妻となるエリーゼヘンスラー(エドラ伯爵夫人)が設計しました。アルプスと北アメリカからインスパイアされたこの離宮の建設は1866年に始まり、テーマはずばり、自然。
ドアと窓のフレーム、コーニスと呼ばれる屋根の突起部分、バルコニーは 、バージンコルクで覆われています。
エリーゼヘンスラーのお屋敷は園内マップ下記の位置になります。
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残念ながらこの日はHPが足りず、行くことができませんでした・・・また次回リベンジします!
宮殿内に入る!
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長蛇の列に並び、やっと宮殿の中に入ることができました。
有名な回廊
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こちらの開けた二階建ての廊下は回廊と言います。
15世紀後半から16世紀に流行ったマヌエル様式で作られています。壁は、これが作られた数世紀前に流行ったスペインの柄にインスパイアされているんだとか。
修道院が宮殿に変わったとき、アーチは閉じられ窓となり、回廊は廊下となりました。1930年に窓は撤去され回廊へと戻りました。
パントリー
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この中国様式のキャビネットにはフェルナンド2世が所有する王の印が刻まれた食器類の一式が2セット格納されています。
一つは明るい緑の帯が付いたVista Alegreのもの。
Vista Alegreの食器は本当に素敵なものが多いのでお土産にもオススメです!
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そしてもう一つは青い帯の付いた食器類で、スペインのセビリアのカルロスピンクマンが創業した修道院の陶器工場で作られたもの。
お皿の中央にはフランスのリモージュ焼き(ハビランドというブランドのもの)で刻まれた王家の紋章が。
こちらはカルロス1世が統治していた時に委託されたもの。
ダイニングルーム
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フェルナンド2世はもともと修道院の食堂だったこの場所を王室のダイニングルームへと変えました。王室のダイニングルームとしてはこじんまりとした印象ですね。
修道院時代のマヌエル様式の壁と天井の装飾を活かし、Eugenio Roseiraによって作られたタイルで仕上げられました。部屋の中央のテーブルは拡張可能で、宮殿の食事に使われていました。王室のタイル職人、Eugénio Roseiraの他の作品も是非見たいと思いましたが、残念ながら彼の情報は残されていませんでした。
家具はリスボンのCasa Barbosa e Costaというお店のもの。
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賢い人は時代とともに進歩しなければならない byフェルナンド2世
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テーブルは拡張が可能で4人から20人まで対応可能。
椅子はアシと言って藁のような植物で織られたもの。
彫刻部屋としても時折使われていたこちらの部屋。部屋の奥の両角にある棚はまさにここで作られたもの。
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多種多様で豊富な料理が豪華で壮大なディナーを作るわけではない。
João Mata 料理人 1876
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おぉ~、かっこいい名言。
宮殿のディナーでは、ゲストがいようといなかろうと必ず用意され、中央に向かってテーブルを取り囲んで行われ、フランスのコース料理様式に沿って、出来立てのコース料理が次々と運ばれ各ゲストに個別に提供されるスタイルでした。
カルロス王の侍従の部屋
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侍従とは君主の身の回りのお世話をする人のことで侍従は貴族のメンバーの中から任される立派な地位。
王の部屋にごく近い場所に侍従の部屋があります。
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トイレ
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ペーナ宮殿は初めて個人のトイレを設置した王宮のうちの一つ。カルロス王の時代にはこのようなトイレが増えて行ったそうです。
あの大きな椅子の形をしたものに用を足すのですね。後で誰かが片づけるかと思うと・・・気、気まずい・・・(;’∀’)
![pena-138](https://oliveira.fun/wp-content/uploads/2022/06/pena-138.jpg)
この小さな部屋は、修道院時代には修道士に罰を与えるための牢屋だったのですが、フェルナンド王はワインセラーへと、その後、D.カルロス王がトイレへと変えたそうです。
奥の、木の椅子のようなのがトイレです。
こちらはまだ、プライバシーがあって現代のトイレに近い感じですね!
ニッチ
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ニッチとは日本では特定の分野の隙間ビジネスなどに使われますよね。ニッチな商品とか。
元々の意味としては、上画像のように像などを置くために作られた窪みの部分のこと。
小さな石や貝殻、磁器の破片などで細かく装飾されたこのニッチは聖母修道院時代はキリスト教の聖職者である聖ジェロームの彫刻が保管されていましたが、宮殿に改装後は物置として使われていました。
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フェルナンド2世の一番お気に入りの場所の一つであったペーナ宮殿は、アーティストであった彼の芸術のインスピレーションを得る場所でした。
フェルナンド2世は9歳から彫刻の収集をしていただけでなく、当時の人気の芸術家に金属の彫刻を習うなどしていたそう。
ペーナ宮殿へのアクセス
ペーナ宮殿は、シントラの駅からバスやトゥクトゥクなどで行くことができます。
シントラの駅に着いたら出てすぐのところにバス停があり、観光客がたくさんいるのですぐに分かるはず。
トゥクトゥクもたくさん待機しています。
ちなみに私は↓のサービスを利用しました。