ポルトガル妊娠・出産レポ(帝王切開)出産編

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ついにポルトガルで出産!

妊娠編もあります↓↓↓

予定日の随分前から逆子でそのうち回るだろうと話していたのですが、結局最後の最後まで回ってくれず帝王切開になりました。

日本で出産をしたことがないので、日本と共通する部分もあるかと思いますが、そのあたりは流していただけたらと思います。

逆子マッサージ

逆子マッサージは日本にもあると思いますが、主治医の先生から逆子マッサージのスペシャリストを紹介していただき、マフラという遠い町に行きました。
マフラはとても美しいところなので半分遊び気分!

↓マフラはこんなところ

怖い先生だと話には聞いていましたが、とてもぶっきらぼうな感じ・・・(;’∀’)
でも、根はいい人なんだなというのが伝わってきました。私、こういう人好きです。

先生に現状を見てもらったのですが、信じられないくらい強く押されるのでものすごく痛かったです・・・そんなに強くお腹押していいの!?って不安になるくらいw

結局、へその緒のポジションが悪くリスクが高いのでやめておいた方が良いと言われ、断念。
診察の時点でめちゃめちゃ痛かったのでちょっとホッとしている自分がいました。

その後はもちろん、楽しくマフラを観光して帰宅しました。

出産当日

出産当日はチェックインをして早速控室のようなところに通され、着替えをするように言われました。ついに始まるのか・・・と少し緊張しました。

赤ちゃんのお支度

着替えをし、赤ちゃんのお仕度の洋服などを選びました。

・長袖長ズボンの肌着
・靴下
・帽子

帽子とか・・・いるの・・・?って感じでしたが、病院にもらった母子手帳のお仕度リストに載っていたので一応準備しておいて良かったです。

ついに手術開始!

帝王切開の手術は12:30を予定していたのですが、先生が私のところに来て『緊急のお産が入ったので少し遅れる』とのこと。そのまま結構な時間待たされてウトウトしたりしていました。帝王切開手術の当日は何も食べちゃいけなかったので空腹が地味にキツかったです。

結局呼ばれたのが14:30頃。手術着を着てベッドに寝てベッドごと運ばれました。おぉ、これ、ドラマでよくみるやつや。と冷静に感動すると同時にこれから起こることへの不安が少しずつ大きくなっていくのを感じました。手術エリアへ入る手前のところで夫とは一旦さよなら。これまでずっと夫に支えられてきたので一時でも夫がいなくなることへの不安ったら。

周りはみんなポルトガル語で何を話しているのかさっぱり分からないのが余計不安でした。

手術室に入るとこれまた、おぉ~!本物の手術室だ!と社会科見学にでも来た気分。よくドラマで見る手術室そのものでした。手術室のベッドに座ると本当に始まるんだ・・・と思ってすごく緊張してきました。

すると、ナースの方が、いろいろと話しかけてくれ、お産の最中はリラックスできるように好きな音楽を流すことができるのだけど、何がいい?と聞かれました。

大好きな進撃の巨人の主題歌は・・・赤ちゃんが生まれる瞬間にしてはちょっと攻撃的だしな・・・ドラゴンボールとか?なんかリクエストするの恥ずかしいな・・・ってことで普通にいつも車の中で聞いてるラジオのミュージックチャンネルを流してもらいました。音楽と言っても誰かのスマホから流れているだけで、まったく耳に入ってきませんでしたけどw

それともう一つ聞かれたのが、生まれる瞬間を見たいかどうか。

自分のお腹を切り裂かれて赤ちゃんが誕生する瞬間に自分がどんな気分でいるのか、全く想像ができませんでした。見たいのは山々だけど、思いのほかグロくて気絶したらどうしようとか・・・

答えられずにいた私に看護師さんが、その時になってから考えよっか!と、明るく提案してくれたのでそうすことにしました。

麻酔投入!

麻酔科の先生がやってきて、背中にカテーテルを挿入しました。先生はとても気さくでやさしい雰囲気。全然痛くないから大丈夫だよと言われたのでホッとしていたらめちゃくちゃ痛くて動かないでと言われても無理なくらい激痛でした。むしろこれが一番痛かった。

そんな感じでだましだましに麻酔を打たれ、ベッドに横たわっていると手術着を着た夫が部屋に入ってきました。おぉぉ~!夫ぉぉぉ~!!( ノД`)とすがりましたw

手術の準備が着々と進んで行き、お腹から先が見えないようにカーテンが設置され、麻酔科の先生と夫とで談笑していました。麻酔が効いていて痛みは感じませんでしたがお腹が押されているような感覚がありました。

しばらくたわいもない話をしていて、夫がちらちらとお腹の方を見ているので、『もう始まってる?』と聞くと、とっくに始まっていると言いました。どうやら私を不安にさせないようにしてくれていたようです。

そしていよいよ誕生の瞬間!という時にナースの方が、『もうすぐ出てくるけど、誕生の瞬間どうする?見る?見ない?』と聞いてくれ、この時はもう余裕があった私は『見る!』と即答。
先生が私のお腹にガバッ!!と手を突っ込んで赤ちゃんを取り出してくれました。

あの時の感動と言ったらね。一生忘れられないだろうなぁと。

そして看護師さんがすぐに私に渡してくれて数枚写真を撮ってから赤ちゃんを洗ってきてくれました。そのあとはお腹を閉じて終了。最初から最後までで30分くらいだったと思います。

手術が終わって看護師さんが、『このあと赤ちゃんをナースステーションで預かることもできるけどどうする?』と聞いてくれたのですが、赤ちゃんと一緒にいさせてもらうことにしました。

初めての授乳

出産前から母乳がすでに出ていたので特に深く考えることもなく自然な流れで母乳育児をすることになりました。
看護師さんが赤ちゃんを私の胸の近くに置き、いわゆる添い乳の状態で病室へ行く前の控室にベッドごと運ばれました。

麻酔の効果が徐々になくなってくると足のしびれたような感覚がしてきました。控室で赤ちゃんの写真を撮りまくり、看護師さんが軽食を運んできてくれたのでむさぼり食いました。

術後しばらくして、尿の袋に気づきました。当たり前だけどこれしてるとまったく尿意を感じないんですね。これいいじゃん!とか思っちゃいましたw

いざ病室へ

いろいろと不安があったので一応個室を選びました。ポルトガルの産院は、多分どこも同じ感じで『普通の病室』といった感じ。

日本と比べてしまうと若干テンション下がりますが、清潔で新しい感じがする病室です。

病室には大きな窓があって見晴らしも良く、とても居心地の良いところでした。

赤ちゃんはほぼずっと寝ている状態だったので私も昼寝をしたりとリラックスしていると、だんだん傷の痛みが強くなっていきました。

夜になり、カテーテルを外し、看護師さん達にトイレに行くよう促されました。

いやいや、冗談だろ?こちとら激痛で身動き取れないんだぜ?って感じでしたが看護師さんたちは大真面目でした・・・その後看護師さん達に抱えられ、泣きながらトイレに。大丈夫?と何度も聞かれましたが、全然大丈夫じゃないよっ!と逆ギレ。

手術翌日

次の日は下剤を飲まされ大きい方も行かされました。大きい方はお腹の筋肉に負荷がかかるので本当に痛かったです。そしてシャワーも浴びました。傷には防水のテープが貼られているので染みたりはしないのですが、立っているのがやっと…夫に手伝ってもらい、なんとか体を洗うことができました。

そして、6月の後半のクソ暑い日に病院のエアコンが壊れるという事態が発生。いやいや、なんとかしようよ・・・と思いましたが、『エアコン壊れちゃってるのよ~!ごめんね~!』みたいなノリ。良くも悪くもおおらかなポルトガル人です。部屋が暑くて赤ちゃんもグズグズでした。

そして病院食は正直言って激マズ。薄味どころか、なんの味もしません。病院食という感じです。病気じゃないのでこんなのじゃなくてもいいのに~。と思いました。日本で出産した友達から、産院の食事はフレンチフルコースだった!とか、和牛ステーキだった!とか良く聞いていたので、これが一番へこみましたw

私は動けず授乳以外役立たずだったのでオムツ変えや寝かしつけ、お風呂など、赤ちゃんのお世話は全て夫がしていました。夫は赤ちゃんの世話に加えて私のお世話もしていてお疲れでした。

手術三日目

まだまだ痛みが残る三日目。痛み止めが手放せません。この時はコロナ対策で一日の面会人数は一人と決まっていました。一日目、三日目には義母が。二日目には義父が面会に来ました。
私の家族はポルトガルへ来ることができず、残念でした。

三日目には、なんとかヨチヨチ歩きで夫の手を借りずトイレへ行くことができるようになりました。

手術四日目

なんと、ビックリですがポルトガルでは帝王切開でも四日で退院です。手術当日よりは良くなりましたがそれでも傷が本当に痛くてヨチヨチでなんとか家にたどり着きました。

修行かよ・・・って感じでしたが病院はエアコンが壊れていて暑いし、夜赤ちゃんのお世話でほぼ寝てないのに朝になると看護師さんやらお掃除の人やら大きな音を立てて遠慮なしに病室に入ってきて余計疲れるので家に帰れてよかったかも・・・と思いました。

ポルトガルの産院では、新生児用のチャイルドシート持参でないと退院させてくれないそうです。徒歩圏内の人とかどうするのだろう。

退院後

退院後、一週間後に検診&抜糸がありました。ビクビクしていた抜糸は全然痛くありませんでした。
周りの帝王切開をした友達に聞くと一週間後にはピンピンしていたと聞いていたのですが、二週間以上経っても痛みが取れないのできっと手術は失敗だったんだ!と思い込み、検査に行ったら中で炎症が起きていて痛みが長引いていたようでした。

三週間くらい半泣きのヨチヨチ歩きでした。

術後検診は一週間後と二か月後にありました。二か月後の検診では傷の経過と、内診でした。もう先生と会えないかと思うと寂しかったです。第二子ができた際にはまた是非お願いしたいです。

ポルトガルで出産を終えて

初めての出産がポルトガルになるなんて数年前は思いもしませんでした・・・
本当に人生どうなるか分からないものです。

妊娠、出産を終えた今、楽しいマタニティーライフもおくれて帝王切開になったのはちょっとしたハプニングでしたが今となっては赤ちゃんが可愛すぎてまたあの痛い思いをしても第二子是非欲しい!と思っています!

第二子は日本で産めたら、比較ができてそれもまた面白いかもしれません。

子育て編もお楽しみに!