もくじ
怖い教会??
ポルトガルいち怖い教会へやってきました。
こちらの教会は、エヴォラの中でも最も人気の観光地のうちのひとつ。
17世紀にカルト教団により建てられたというこちらの教会。
約5000体の本物の人骨でできてるのです!!!
一見、普通の教会に見えますが・・・
準備はいいかい?
こちらが有名なゲート。
“私たち骸骨はあなたが来るのを待っている”という、こわ~いメッセージが書かれています。
ドーン!!!
え?よくわからない?
よく見て!!柱から壁まで人骨がビッッッッッッッシリ!!すべて本物の人骨ですよ!!
骨の教会の概要
入って右側には説明書きが。それにしても不気味。
以下、和訳します。
(素人の和訳です。ご容赦ください。)
骨の教会
17世紀前半に建てられたポルトガルで一番古い納骨堂であり、煉獄の魂のカルト教団へと捧げられ、その後Senhor dos Passosへと渡った。
仮説として、 修道院に関連している骨は建設に使われており(共通の墓地、教会、参事会、回廊)、エヴォラの人々にとって最後の家(すなわちお墓)として好まれている場所の一つでもあることが裏付けとなっている。そしてフランシスカンの心をお墓に持っていくことで罪が許されることが保証されると歴史的記事に記されている。
人として祈りをささげ、瞑想をすること。これらの空間は慰めの場でもあり、知らせの場でもあるべき。毎年初日の四旬節にて発表されるのが
覚えておきなさい。
あなたの塵の塵まで戻ってくることを。だから入口すぐのところに儚さの象徴として表す。
ここにいる私たち骨はあなたのことを待っている。
ひぃぃぃ~ご勘弁を~!!!
しかし、この説明を読んでもちょっと意味が分からないことが多くありましたので、自分なりにちょっと調べてみました。
疑問その1:ポルトガルで一番古い納骨堂ってことは、ほかにもあるの?
ポルトガル国内ではほかにも骨の教会があり、イタリアのマルタにも一件あるようです。
ポルトガルではエヴォラ以外にファロという地域にあり、骸骨の数は1200体とエヴォラ程多くはありませんが、そのうち是非お邪魔したいと思います。
疑問その2:煉獄の魂ってなんやねん
煉獄って某アニメでしか聞いたことがなかったのですが、
カトリックの教えで死ぬ前に自分の犯した罪を認めて許しを乞うことで天国に行けるようになるのですが、その前に罪を清めるために苦しみが与えられるのです。
その苦行を煉獄といいます。
疑問3:Senhor dos Passos
この教会が煉獄の魂に捧げられたのち、Senhor dos Passosに捧げられたと書かれています。
Senhor dos Passosって何?と。
Senhor dos Passosというのは、キリストが処刑される直前に、自分がくくりつけられる十字架を処刑場まで自分で運んだのですが、その間の時間のことをSenhor dos Passosと呼びます。
キリストの一生の中でこのように、そのシーンごとに名前がついていて、教会の方針によってその瞬間が祀られていることがあります。
疑問4.フランシスカンってなに?
フランシスカンの心をお墓に持っていくことで罪が許されるとありますが、フランシスカンの心とは一体どんなものなのでしょうか。
キリスト教といっても様々な流派がある中で、フランシスコ会という団体があります。
フランシスコ会は、キリストを範として従順で清らかな心を持ち貧しく暮らすという特徴があり、以下のような会則があります。
われらの主イエス・キリストの福音を守り、服従のうちに生き自分の物な何も持たず、常に貞節のうちにあらんことを。修道士は頭巾付き上着1枚だけ持ち、履物は必要な者だけに許される。衣服は着古したもので、袋地か、ぼろでつぎはぎさるべきこと。高価な衣装を着、美味な飲食物を食べている人を見ても軽蔑したり裁いたりしてはならず、むしろ自分自身を裁き軽蔑せよ。直接にせよ間接にせよ金銭を受け取ってはならず、何物も所有せず、清貧と謙譲のうちに主に仕え、喜捨を請うことを恥じず、清貧を友とせよ。
清貧の一環として禁欲はもちろんのこと、学習も許されない団体もあるそう。
闇が深そう・・・。
疑問5.四旬節ってなに?
キリストが処刑された3日後に復活したことを記念してお祝いすることをイースターといいます。
イースターといえば可愛いウサギやカラフルな卵で装飾するイメージがありますが、実はキリストの復活祭であることは意外と知らない人も多いのではないでしょうか。
キリスト教徒にとっては、下手したらクリスマスよりも大切なイベントです。
その大切な復活祭(イースター)の40日前は自分の罪を悔い改めたり、祈りを捧げたりしてイースターの準備をする期間なのだそう。
呪いの謎
こちらも生々しいお骨さまと、横にはなんか小さい骨が・・・
以下和訳。
18世紀から21世紀元年まで、天にも地にもついていない状態で2体のミイラのみが壁に掛けられた状態で残っていた。
母親のことをひどく扱っていた父親と息子の亡骸だと言い伝えられてきた。
彼女は死に床で彼らを呪った。
どうかあなた達がお墓で安らかに朽ち果てることがありませんように、と。
ミイラの隣には詞があった。現在は当教会入口の右側にある。
肉のない頭蓋骨
彼らは私の仲間達
私は日夜彼らを連れ
私の記憶の中で刻まれた
多くは尊敬された
世界でそれぞれの才能を
そして他は無駄な装飾品や
見栄を振りまいた
それが彼らの永遠の苦痛の原因となりますように。
その後の科学的調査により、この二体の亡骸は両方女性だということが判明した。
展示されていた二体のミイラは、2年前の科学的調査によると、母親をひどく扱っていた女性の夫と息子ではなく、女性と2歳半の女の子だったそうです。
これも疑問が残るのですが、例えばその残った2体のミイラが呪いをかけた女性の夫と息子であったとしても、明らかに小さい2歳半の子供が母親をひどく扱ったりするでしょうか・・・。
ちょっと納得がいきませんね。
あとこれも私の推測にすぎませんが、ここに書かれている詞には装飾品を身に着けたり、見栄を振りまいている人への怒りを感じます。
清貧を守るフランシスカンの心が彼らを許せなかったのかもしれません。
Capela dos Ossosへのアクセス
車・・・リスボンから1時間30分
UBER・・・リスボンから約150€( 所要時間/1時間30分)
電車で行く
Entre Camposという駅からEvoraまで電車が出ています。
下記のマップの赤枠のところがEntre Campos駅です。
一日4本、所要時間は1時間32分。
時刻表は下記の通り。
07:10⇢08:42
09:10⇢10:35
13:40⇢15:05
17:10⇢18:35
お値段は10-15€。
その時の車種によって違います。
Evora駅に着いてからは徒歩15分です。